完全に思い出話の独り言です……。
以前働いていた楽器店は、いわゆるバイイングパワーと言うのでしょうか、それが全然無くて、本当に一番良くない条件で物を仕入れているのに、大手と同じ価格で販売してたので、全然もうからず、休みも全然なくて、全体的に『全然』な職場でした。
でも、そんな全然な職場は、ノルマも全然なくて、厳しい決まりごとも全然なくて、スタッフの好きなBGMを店内で流すような、なかなか居心地の良い職場でもありました。
販売しなければいけないブランドもなかったし、会社の上層部も楽器に詳しくなかった(!)ので、比較的自由に商品ラインナップを選ぶことができました。
とはいえ、バイイングパワーはありませんでしたので、大手ブランド物を並べても、数も価格も大手楽器店の足元にも及ばない。必然的にマニアック路線に進むことになります。もとがアマノジャクな性分ですので、望むところだったのですが……。
しかし、どんなにマニアックでも竿もの(ギター・ベース)は、価格面で大手やネットに勝てない。
となると「エフェクター」だ!
小さいし、スペース的にも困らない。
価格も、マニアックなものほど量産しておらず、仕入れ値の差を設けていない。
そこで、当時の僕は、関東ではやっているブランドや、多く流通していないブランドにアプローチして、新規取引先をたくさん見つけてきました。
VEMURAMやFree The Tone、320 designとも取引してもらいました。多分九州で一番最初だったと思います。Jan Rayを弾いたときはかなり衝撃だったなあ。
このブログでも書いたことがありますが、Walrus AudioやBearfootともこの頃出会いました。
マニアックなエフェクターの販売をしているお店さんとも取引ができ、Peddal Diggersやnature Soundなどの良質な国産ブランドも並べることができました。
それまで、BOSSか、高くてもHOT CAKEぐらいしか置いてなかった店のエフェクターの在庫が、金額的には5倍くらいになりました。
なんで、こんな思い出話をしているかというと、先日入荷したPartsPipeを弾いたときに、完全に思い出してしまったのです。
何をかというと、「エフェクターのワクワク感」を、です。
ギターを替えるのとは違う。
ピックアップやコンデンサを替えるのとも違う。
何というかエフェクターはまた特別だと思うんです。(僕にとって)
アンプを替えるのも楽しいけど、経済的にもスペース的にも難しい。
でも、同じくらい音質が変わるのがエフェクターという小箱のワザ。
ギターやピックアップを替えるのは、ある意味「前のもの」を廃する行為になるのかなあ。共存はできませんもんね。
その点、エフェクターというものは「今の自分を活かす」行為を手伝ってくれるのかもしれません。だから良い音になったときに、無条件で嬉しく思える。
このワクワク感を思い出した僕は、今エフェクターの物色ばかりしています。
SPOONのアイテムページに、変なエフェクターが並びだす日は遠くないと思います。
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何の冗談もないブログでごめんなさい。
読んでくださってありがとう!
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